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2 壁紙張り塗装仕上げ
事例 滋賀県大津市 屋根・外壁塗装 屋根シリコン塗装(モニエル瓦の塗替え) 外壁の塗替え・セラミシリコン塗装
1 布張り仕上げ
1 布張り仕上げ
布張り仕上げとは、布地を壁面に貼り付け、それに着色して布地が見えるようにした仕上げである。
亀裂防止のために施す布張りとは異なる。
(1)使用材料
丈夫で張りやすく、着色して仕上げ効果の上がるものほどよい。布張り工法に使用される布には次のようなものがある。
①寒冷紗
②かや地
③レース地
④ヘッシャクロス(粗い麻布地)
⑤オリエンタルクロス(紙繊維に和紙を裏打ちしてある)
⑥ヘンプクロス(麻地、洋服芯地)
布地にはそのままのものと、あらかじめ布地を紙で裏打ちした物があるが、裏打ちした物は欠点もあるが、作業性は良い。
(2)布の張り方
布の張り方には、突き付け張りと重ね張りがある。
突き付け張りは、ヘキシャンクロスなどのような布地の厚いもので、接着剤の乾燥後も布地に収縮などの起こらない場合に行う。
重ね張りは、寒冷紗などのような薄い布地で、乾燥するにつれて布地自体が収縮する可能性のあるものに適用する。
(a)突き付け張りの方法
突き付け張りは、接合部でできる限り布の織り目や糸口を揃えることに注意して、そのまま張り合わせていく工法が一般的である。
(b)重ね張りの方法
重ね張りとは、A布とB布のそれぞれの端をおおよそ10㎝ぐらい重ねて張り合わせ、その部分だけは、水張り、またはごくわずかの接着剤を混入した水で、かりに壁面に張り重ねておく。
接着剤が乾燥して、それぞれの布の収縮が終わってから、水張りまたは薄糊で張った重ね合わせた部分を、定規を当てて大体中央部で切り放す。
その後に、A及びBの各布地の水張り部分を接着剤で張ると、切断面が同一であるから、布地同士は自然で無理がなく、ぴたりと張り合わされることになる。
寒冷紗などの特に収縮の大きい布地には、この方法で施工しなければ、接合部に収縮による隙間を生じる。
(3)吸込み止め
布張り終了後は、着色仕上げをする前に布地の吸込み止めを塗る必要がある。
吸込み止め用塗料として特に大切なことは、吸込みを止めるとともに、速やかに乾燥することが大切である。
速乾性のものは、塗り継ぎむらが生じやすい。また、著しく乾燥の遅いものは、塗り付けたとき布目に溜まった塗料が下方部に流れて、最下部に多量に溜まることになるので注意する。
(4)着色の方法
(a)着色塗料の濃度
着色に使用する塗料は、あまり高粘度のものを使用すると、寒冷紗などは布目が浅くなって、仕上げ感の品位がなくなる。したがって、塗装粘度は布目の目立つ程度に調整する。
(b)着色の修正
着色終了後、仕上り程度を観察すると不備が見えることがある。その場合は筆や小刷毛で部分修正する。
(c)着色方法
拭き取り式か、たんぽ式で行われるが、一般的にはたんぽ式が広く用いられる。
面積が広い場合は、使用した布目の粗さに合わせたローラー塗装が有効である。
2 化学工場の塗装
2 化学工場の塗装
(1)耐薬品塗装の目的
化学工場などのように、酸やアルカリ、薬品ガスなどの影響を絶えず受けているような箇所の、金属、モルタル・コンクリート、各種ボード類などは腐食・劣化が早く進行しやすい。
この腐食や劣化から被塗物を保護するためには、その雰囲気に耐えられる塗料を選択しなければならない。耐薬品用塗料はそのために用いられる。
(2)耐薬品用塗料の塗装
耐薬品用塗料で、軽度の耐薬品性であればフェノール樹脂塗料、油変性エポキシ樹脂塗料や塩化ビニル樹脂塗料などが用いられるし、過酷な条件下ではエポキシ樹脂塗料、タールエポキシ樹脂塗料やポリウレタン樹脂塗料が使用される。
耐薬品用塗料は、要求される条件に耐えられるものを選択するが、この中で代表的な耐薬品性塗料はエポキシ樹脂塗料である。
エポキシ樹脂塗料は水や薬品、ガソリンなどの入るタンク内面や化学工場内壁、鉄部、床などに多用されている。
下塗り(さび止め含む)は当然ながら同系か専用のものを使用する。
(3)耐薬品塗装の要点
①要求される耐薬品性能に適した塗装系を選択する。
②塗装仕様書に基づき塗付け量、塗り回数を厳守する。
③特に過酷な条件が予測される箇所は塗り増しするとよい。
④鉄部でさびが発生してしまうと、メンテナンスしても新設時の性能は期待できないので、軽度のうちに、早め早めに補修塗りを行う。この時の塗り回数は上塗りのタッチアップではなく、ケレンを十分に行った後に、下塗りから規定通りの塗り回数で塗装する。むしろ新設時より多く塗装するぐらいの考え方が必要である。
⑤いずれにしても補修は早め早めに行う。