溶剤は、塗料を形成するうえで重要な成分ですが、塗膜には残らないので、塗膜助要素と呼ばれています。

 うすめ液は均一な塗膜や膜厚を確保して美しく仕上げたり、また、適正な作業性を付与したりする役割があります。そのためには、規定の範囲内でうすめることが重要です。

 溶剤は、一般に樹脂を溶かす液体ですが、環境問題、健康問題などから水性への移行が進んでいます。

1-1.溶剤の分類

 塗料に用いる溶剤は、塗料の粘度を適正な状態に整え、正常な塗膜を得るために使用されていますが、単体で使用することは少なく、溶剤それぞれの特徴を生かした混合溶剤で使用されることが多いです。

 溶剤は、溶剤の持つ特性から次の3種類に分けられます。

 真溶剤:塗膜の骨格である樹脂を溶解する性質を持つ。

 助溶剤:樹脂を溶解する力はないが、真溶剤に混合することで溶解力が増したり、乾燥性を調節したりする。

 うすめ液:塗装に用いる塗料を適正な粘度に調整する。

 その他、化学式による分類や沸点による分類などがあります。


1-1-1 化学式による分類

1-1-2 沸点による分類

1-1-3 主な溶剤の特性

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