ビル・アパート屋上のコンクリートも約10年たつと、目で見てわかるくらいの割れ目が至る所に現れてくる。これらの割れ目から水が浸入し、鉄筋をさびさせるので防水工事が必要となる。防水工事には、塗装による方法とシート張りによる方法がある。
【塗装施工】
長所:保守しやすく、水漏れの個所がわかりやすい。
短所:膜厚が不足しやすい。
【シート張り施工】
長所:作業時間が短い
短所:水漏れの箇所がわかりにくく、下地形状が複雑なものには適さない。
塗装による防水工事の工程を順に見ていくことにるする。
工事内容は、割れ目をシールし、耐水性及び耐透、過性が大きくかつ弾性限界の大きい塗膜を塗り重ねる施工である。
〇軽歩行用仕上げの屋上の場合
【作業工程】
①洗浄―高圧水洗
②水系シーラーの塗装
③割れ目の補修
割れ目の幅2㎜以下の時 ― セメントフィラー
割れ目の幅5~10㎜のとき ― 樹脂モルタル
④全体にセメントフィラーを付けて平滑化する
⑤2液形タールウレタン樹脂塗料を塗装する。2回塗り。
⑥2液形ポリウレタンエナメル(リーフィングタイプのアルミ粉入り)を塗装する。
⑦トップコート(弾性2液形ポリウレタンエナメル)歩行用で仕上げ塗りをする。
場合によっては、ケイ砂をまいてノンスリップとする。