3.乾燥について

 各工程に用いる塗料を塗り重ねていく場合、気象条件によって仕様書通りに進まないことがある。例えば、合成樹脂エマルションペイント塗の工程は、下塗り後3時間経過すると中塗りできるはずであるが、無風で高湿度、すなわちジメジメした天候状態では、3時間たっても塗面がべとついて塗り重ねできないことがある。

 現場作業では、乾燥程度を簡易的に評価し、塗り重ねが可能かどうかを判断しなければならない。官能検査によって、半硬化乾燥を塗り重ね可能な時期と判定するとよい。

 指触乾燥とは初期的な乾燥状態であり、軽く触れて指紋が残るかどうかで判定することが多い。実際の作業中に検査する場合は、直接塗面に触れることはせず、周りの養生テープや養生紙に付着している塗料に触れて確認する。

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