室内壁には、外壁の室内側壁面と、間仕切り壁面とがある。外壁の室内側壁面は結露を生じやすいので注意が必要である。内壁は外壁のように風雨にさらされないかわりに、快適な生活環境をつくるように、室内外の防音、熱の伝導、壁面の色彩や感触、防火、衛生などその室の用途によって内壁仕上げを考えなければならない。
内壁仕上げには塗り壁、張り壁、板張り仕上げなどがある。内壁に、室の使用目的、装飾、仕上げ面のおさまりから、幅木、羽目、出入口、窓まわりなどの化粧材を取り付ける。これらを造作という。
幅木は、壁が床に接するところに取り付ける部材で、足のあたりやすい壁面の保護と装飾を兼ねたものである。
額なげしは、床から2mぐらいの高さに水平に取り付け、壁仕上げや色彩の変化をつけるために設ける。
羽目は、壁面の装飾と保護を兼ねるもので、腰のあたり、つまり床上約1mぐらいまでのを腰羽目、それ以上のものを高羽目という。羽目の上端には見切り縁としてのかさ木を設ける。
和室の壁に取り付ける造作材としては、付けかもい、畳寄せ、なげしなどがある。
付けかもいは、かもいの高さに取り付け、畳寄せは、壁下の見切り及び畳のおさまりから用いるもので、なげしは、一般にうちのりなげしをいい、かもい上端にのせて取り付ける。