3.小屋組及び屋根

(1)小屋組

 建物の上部で屋根を受ける骨組を小屋という。小屋の造り方にはいろいろあるが大別して和小屋と洋小屋とがある。和小屋は古くから用いられてきた構法で、張間が6m程度以下の場合に多く用いられる。小屋ばりのかけ渡し方には2種類あって、その1つは軒げたの上にのせた場合、これを京ろ組といい、ほかの1つは、はりを柱の上にのせ、その上に軒げたをのせる方法で、これを折置組という。

 屋根が大きい場合は、和小屋より洋小屋の方が経済的である。和小屋は、小屋ばりと小屋束で屋根の荷重を支えるのであるが、洋小屋は材をもって三角形に組み立てたトラスの理論にもとづき、比較的細い断面の材を組み合わせて屋根を形成するもので、力学的にすぐれている。小屋組の組み方にはいろいろあるが、最も多く用いられるのは真づか小屋組(キングポスト)と対づか小屋組(クインポスト)とである。

(2)屋根

 屋根は外壁と同様に建物内・外を隔て、外界からの雨露、温度、湿度、音、光、風、火災及び外敵などを防ぐ役目をする。屋根をふく材料には、金属板、石綿スレート、瓦などがあり、雨や積雪その他気象条件や地方性も考慮して、最も適当な形式のものが選ばれる(使用する材料で屋根こう配は決定される)。屋根の形状には、いろいろの形がある。

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